基礎知識

借主負担の特約の効力

借主負担は本当に過失の場合だけ?

借主が「通常使用による損耗」の修繕費用を支払う必要は本当にないの?という疑問がわく方もいらっしゃるでしょう。
仮に契約書に「借主は、故意過失を問わず、建物の毀損、滅失、汚損その他の損害につき損害賠償をしなければならない」といった条項(特約)があった場合、借主は「通常使用による損耗」についての修繕費用を負担しなければならないのでしょうか?

最近の裁判例では上記のような特約がある場合でも、「通常使用により生じる損耗は含まれない」と特約の効力を限定的に解釈したり、特約自体の有効性を否定しています。
また消費者契約法により消費者の利益を一方的に害する契約は無効になると定められています。
つまり、「通常使用による損耗」は、やはり貸主が負担すべきとする傾向にあるといえます。
貸主側としては「通常使用の損耗」の修繕費用を借主に請求することは絶対に認められないのかという疑問がでるでしょう。
以下の3つの要件を満たした場合、特約が有効になることがあります。

特約を有効にする3つの要件

1.特約の必要性があり、暴利的でないという客観的で合理的な理由が存在すること
2.通常の原状回復義務を超えた修繕義務を負うことを借主が特約から認識していること
3.借主が特約による義務を負担すると意思表示をしていること

借主は契約をかわす際に注意する必要があります。

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